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「カノン」中原清一郎  更新:2024年7月2日 23:15   投稿数:40 全て表示
01  2014/04/13(日)22時46分05秒 
脳手術による異性同士の入れ替わりを扱った小説。
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記憶を失っていく難病の32歳・女性。末期ガンで余命1年を宣告された58歳・男性。
男と女はそれぞれの目的を果たすため、互いの肉体に“入れ替わる”ことを決意した。
「北帰行」から37年―外岡秀俊が沈黙を破る感動長編。
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http://www.amazon.co.jp/dp/4309022669

以前、速報にあったけど独立トピ立てておきますね。

【関連投稿】
http://em003.cside.jp/~s03219-1/bbs/?area=96098&mode=follow&search=936



02  2014/04/14(月)00時14分09秒 
海馬と言われると、一時期はやった記憶障害モノの影響で、『一時記憶領域』のイメージしかないな。

03  2014/04/14(月)19時23分39秒 
電子書籍もBookliveで配信されてます
http://booklive.jp/product/index/title_id/251597/vol_no/001
入れ替わった後は歌音(意識は男性)のシーンがほとんどでしたが個人的にラストは感動した

04  2014/04/15(火)22時06分15秒 
eBookでも売られていた。
http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/230760.html
だけど、作品内容についての紹介は全くない。
売る気あるのだろうか。

05  2014/04/16(水)01時05分19秒 
買いに行って在庫が無いところがちらほら確認出来てるから
宣伝せんでもある程度は履けるの分かってて意図的にやってるとかかねぇ
作家さんの名前だけで買っていく人がいるくらいなのかしら

06  2014/04/20(日)06時11分41秒 
電子書籍は値段が少し安くなるんで買ってみました。
既婚女性として妻になる、母親になる、会社で働く、元の女性の友人や血縁関係を引き継ぐ、といった内容です。
最初に「妻としてはムリ」と夫に宣言して巻末まで通してしまうので、このサイトを読んでいるような読者層にはちょっと物足りないかも。ニアミス的なものはあります。

07 06  2014/04/20(日)06時41分36秒 
海馬だけの移植だから、脳に記憶されているこれまでのことや、女性の体の反応なんかに影響されたり戸惑ったり・・なんて展開があると嬉しいんだけど、そんな展開はありましたか?

08  2014/04/21(月)11時57分01秒 
残念ながら・・・

09  2014/04/21(月)13時21分07秒 
体の反応うんぬんについてはこの手の新書ノベル系ではスルーというかあっさりするもんだしな
エロノベルじゃあるまいし
これからも生きていくために他人に脳の一部を移植っていう似たシチュエーションの「悪徳なんて怖くない」なんかも似た感じだったような…
まぁ、アレはふたりともの意識があるハイブリッド女性になってるから若干ニュアンス違うけど

10  2014/05/04(日)07時08分59秒 
移動の合間に読む感じにしてたので今になってやっと読み終えた
ここで読み終えてた人の言ってることがだいたい分かる感じ
07の人が望む展開については、手術後のリハビリ段階でカウンセリングして全てにおいて慣らしてしまうから戸惑う段階はもう過ぎてることになってる
通常生活に戻ってからは元の身体の持ち主の環境にどうあわせられるかに必死になる感じで、戸惑うのは周りからの目にどう対応するかに行ってる
で、その次の段階からは女性側が手術を受けることを決めたきっかけである小さな息子との信頼構築に終始
ここで期待されるような展開は確かにちょっとしたニアミスのみですね
 純粋に生と死、親子についてをじんわり感じさせる内容
ってあたりは良い作品です

11  2016/11/08(火)07時06分55秒 
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SI/BunkoSyuppan?sppnscd=00012&taishongpi=201612&listcnt=0

河出文庫 20161202 カノン 中原清一郎 著

文庫版になる模様


12  2016/11/21(月)18時10分45秒 
文庫版表紙

アマゾンでの発売日は12月3日



13   2020/06/18(木)23時42分24秒 
今更ながらこの本を読んでみたけど、直接的なエロ描写なんて全くないのに58歳の男が32歳の女を演じている背徳感からなのか、読んでいて妙に心臓の動悸が止まらなくて読み進める手が止まらず続きが気になって気になって仕方なかった
個人的にはTSモノの一般文芸のなかでかなり好きな一冊

14   2020/06/28(日)07時55分56秒 
ただし夫婦の関係には踏み込んでいない
元男だから夫に対しては妻になれないで終着
体を引き継いだ女性の子供がいるから同居しているだけの関係
夫がひたすらかわいそう
子供が成長した時、実母の体の脳がおっさんのもので自分の存在のための仮面夫婦だったことを知ったら複雑な気持ちになるだろうな

15   2020/06/28(日)12時24分50秒 
息子が8歳になった時とかどうするんだろう
息子の達也くんにとっては58歳男性の脳が移植された母親と一緒に暮らしてきた時間の方が長くなる訳だし


16   2020/07/02(木)23時52分11秒 
先日浮上していたので文庫版が出ていたことを知り読んでみた。
息子に対しては母親としての愛情も持てているし、それが本来の母由来のものであることを考えればそれほど心配はないかなと思う。
体の方の意識との対話はちょっとハインラインの『悪徳なんかこわくない』を思い出した。
あれも昔読んだ時はピンと来なかったけど、この作品に出てくる干渉現象という解釈もありかなと。

17   2020/07/03(金)12時20分54秒 
一生嫁とセックスレスって夫の拓郎さんちょっと可哀想だよな
女性って30代になると男性ホルモンのテストステロンが多く分泌されて性欲強くなって子どもを産みたくなるらしいけど、元々男性の脳だった主人公の北斗は自分の理性と体の本能との拮抗に果たして耐えられるのだろうか

18   2020/07/05(日)21時38分02秒 
50代とかガチガチのジェンダー観で育ってきた世代だろうに、男だった頃の自分を捨てて女性や母親として演技して社会の中に組み込まれていく過程がすごく丁寧に描かれてるよね
妻と娘に囲まれ女家庭で過ごしてきた男の北斗が、女の歌音になってから夫と息子ら男家庭で過ごすことになる対比も面白い


19 16   2020/07/11(土)16時07分11秒 
『悪徳なんかこわくない』懐かしいな、あっちの主人公は下心アリアリのアリーヴェデルチだったけど
こっちは女性の体への脳移植は半ば仕方なくなのもあるし、夫や息子ら家族らとのホームドラマがメインだから意図的にそういうシーンは省いてるよね

20   2020/07/12(日)05時13分26秒 
子供の母親は病床から帰ってきたが、旦那の妻は病床で亡くなったというのが凄く寂しい作品だよな
愛妻の姿をした女は子供のために母として家にいるだけ
亡くなった愛妻の姿をした別人と暮らす旦那の精神的苦痛はいかばかりか
残酷過ぎると思う

21   2020/07/12(日)05時19分34秒 
あと子供がもう少し大きくなって弟か妹が欲しいとか言う時があるかもしれないが
その時はどう説明するんだろう
また旦那が商売女に手を出してもカノンは責められないよな
子供のためを思って浮気は控えろとも男の性欲を知っていたら言えないだろうし

22 21   2020/07/12(日)21時12分37秒 
歌音は「達也の母親として生きていくこと」を条件に北斗に自分の体を明け渡した訳だから、その役割の範疇を超えた「夫の拓郎と新しく子どもを作ること」を前の歌音は認めてくれるのかな
それに北斗だった頃の娘のカオルからしてみれば、自分と同じくらいの年齢の女になった父親が移植先の相手の体で妊娠・出産することになる訳だし、双方ともかなり複雑な気持ちになると思う
久々にフィットネスクラブで出会った父親の脳移植先の相手かもしれない女性がお腹を大きくして妊娠してたら娘のカオルも懐疑的な気持ちになるだろうし
カノンも歌音に対する後ろめたさや、娘のカオルに対する後ろめたい感情を隠して生きていくことになるんじゃないかな

23   2020/07/15(水)09時03分17秒 
職場復帰した歌音が働いていた同僚から嫌がらせを受けるシーンは読んでてちょっと精神的につらかったなあ
手術前の歌音が同僚に希望あるメッセージを遺していただけに

24   2020/07/20(月)02時48分14秒 
>22
でもそれだけ旦那にとっては残酷じゃないかな。
愛し合った女と同じ姿をした別人と同居しないといけないし。
子供が手を離れれば、もう同居する理由もなくなるでしょ。
脳移植後の夫婦生活は契約みたいなものだよ。


25   2020/07/20(月)05時50分16秒 
3章序盤の男女の臭いの感じ方の違いとか電車内で自分の身体に対して向けられる視線とかの描写とか公用女子トイレに始めて入った描写とか、男女の肉体的精神的社会的差を感じさせる描写が結構あってて好き

26   2020/07/20(月)06時02分02秒 
けど取引先で北斗だった頃の知り合いの橋本に色目で見られたり腿に触れられたりした時に、橋本に軽蔑の目を向けるとかじゃなく自分も今の歌音の外見と自身の内面の差を使って橋本を利用し騙し卑劣だって自罰的になってるのは意外だったな
根っこの部分が優しいよね歌音って

27 24   2020/07/20(月)06時57分42秒 
ずっと一緒に暮らしてたら新しいカノンにも、恋愛では無いにしても友愛とか博愛とか家族愛とかの感情とかが芽生えて契約終了後も一緒に暮らしたりとかないかなあ
形はどうであれ今の状態もある種の『家族』ではあるんだし


28   2020/09/02(水)03時42分50秒 
出来ればこの作品の続編を読んだりしてみたいところですが、作者の中原清一郎先生がかなり有名な方ですしおそらく難しいでしょうね…
ジャーナリストが本業のようですし

29   2021/08/31(火)20時35分07秒 
久々にこの本を読み返してたんですけど、あるシーンから一人称が「私」から「わたし」になってることに気が付いた
細かいなあ…

30   2021/10/17(日)20時58分41秒 
「君の顔では泣けない」で小説熱が上がったので、以前から気になってた此方も続けて読みました。
手術系だからか様々な事項に関して割とそれっぽく丁寧に描写されていて良かったです。
入れ替わった後に性同一障害が出てくる可能性にも言及していたのもリアルだと思いました。
ただ唯一、以前のカノンの想いが新カノンに残っているなら、子供だけでなく旦那への愛情もそのうち出てくるんじゃ?って思って読んでたんですがサッパリだったのが残念です。

31   2021/10/19(火)19時42分11秒 
本編終了後になんらかの関係性の変化があったりするかもしれないですね
ふとしたきっかけで拓郎を異性として意識するようになったりとか…
一人称の変化(『私』から『わたし』になっているところ)とかそれを暗示しているかのように思います

32   2022/01/07(金)15時39分12秒 
「カノン」の作者が死去したとのこと。朝日新聞の元記者だったんですね。

・朝日新聞社の元編集委員・外岡秀俊さん死去 著書に「北帰行」など
https://www.asahi.com/articles/ASQ174G9SQ17IIPE00G.html

33   2022/01/09(日)12時14分34秒 
トピが上がっていたので気になって読んでみました。まずは作者様のご冥福をお祈りいたします。

入れ替わって最初に夫によるレイ〇未遂とそれを強く拒否する描写を入れたのはそれ以降そういう方向の展開はしないぞという作者の意思表示なのかも。とはいえこれをきっかけに男女関係を徹底拒否した主人公が最後には夫と「同志」と言えるまで寄り添いあう関係になったのを見ても、>>31の言うように心境の変化で再度恋仲になる可能性はゼロではないのかも。(身体の)息子である達也君に対しては主人公は無条件にダダ甘なのでもし達也君に「弟か妹が欲しい」とねだられたら…?とか妄想してしまいます。あと作中触れられませんが生理も来てるはずなのでそれによって主人公の心境変化はあったのか、この文章力で書いてみてほしかったですね。

いや普通に感動しましたけどね!!!心がTSに汚染されているな(笑)

34   2022/01/10(月)05時15分26秒 
この作品のドラマ化とか続編を期待していたのですが残念です…
ご冥福をお祈りします

35   2022/01/10(月)05時23分07秒 
終末医療や延命措置がテーマだっただけに中原さんの訃報を頭に入れてから読み直すとこの作品に対する印象が変わるかも…
というか作中で10年後のことについて言及されてましたが、ちょうど北斗が58歳で中原さんが今年で68歳だったんですよね

36   2022/02/12(土)15時58分57秒 
作者が自叙伝だったらすごいなあと妄想。
女性になってどこかで生きていると思うだけで夢がある。
最後のシーンは男の自我と女の記憶が混ざって、新しい女性が生まれて
板のではと思った。

37   2022/02/18(金)00時04分13秒 
風呂の描写が好き
序盤では下心ありまくりだったのに終盤では自分の体に下心を向けず女性用公衆浴場入ってるところとか

38   2022/06/06(月)13時21分44秒 
https://booklog.jp/q/8720

ブクログ談話室に感想スレ建ってますね

39   2024/06/28(金)19時02分43秒 
「君の顔では泣けない」が実写化するし、こっちも実写化してくれないかなあと思った

40   2024/07/02(火)23時15分55秒 
今さらながら読んでみましたが、作中での描写を見る限り東京オリンピックが問題なく開催された世界なんですかね
2014年に発表された作品でこんな考察するのも野暮かとは思いますけど

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